Case 02
技術一筋。
金沢で生まれたバイオマス炭化装置は、
海を超えて世界へ。
明和工業株式会社 様
Corporate Branding Project
企業概要
明和工業様は「自然との調和」の基本理念のもと、バイオマス炭化装置、廃棄物処理装置、集塵装置、排水処理装置など、エコロジー時代に即した地球環境に貢献する機械装置のメーカーです。その技術力と研究開発力は高く評価され、「元気なモノ作り中小企業300社」「石川県のニッチトップ支援企業」など、これまで数多くの賞・認定を受けています。
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「世界進出を視野に入れて
コーポレートサイトを見直したい」
とのご相談をいただく。2016年8月にアフリカ・ケニアで開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD)に、日本を代表する環境先進企業として出展することが決まっていた明和工業様。BRESTのWEBサイトを通じ、「海外の人に見られても恥ずかしくないよう、コーポレートサイトを見直したい」とのご相談をいただきました。
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優れた技術力や実績を
十分に訴求できていない。社長様やご担当者様とお会いしてヒアリングさせていただくと、これまでは技術と研究開発一筋に、国内では農業、環境分野において揺るがぬ実績と高い評価を築きあげて来られた一方、特に外部への発信力という点においてブランディングを後回しにしてこられた印象を受けました。
これまで培われた技術とノウハウを活かして今後は海外の発展途上国への輸出を伸ばしていきたいビジョンもあり、この機会にブランドイメージの一新を図ることになりました。
Branding Process
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01
コンセプトメイキング
何度もお話を伺うにつれ、明和工業様の姿は、地球規模の視野で考え、地域視点で行動する「グローカル企業」そのものであることを思い知らされました。また、世界中の人々の暮らしを想い、人の知恵と技術を結集し、真の循環型社会の創造を目指す企業であることが分かりました。
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Point 1
ブランドコンセプトの策定
「人のため、地球のため、環境のため、できることを今ここから始めていきたい」。
関わる全ての人がその思いを共有しながら、循環型社会の実現に貢献する会社であり続けていくことが明和工業様に課せられた役割だと感じました。そこでご提案させていただいたコンセプトが、「人と地球と、こころひとつ」。このコンセプトは明和工業様のタグラインとして重要な位置づけを担っています。 -
Point 2
ブランドデザインの設計
明和工業様は50年以上もの間、環境対策装置やバイオマスリサイクルの研究開発に努めてこられました。そして、地球温暖化や砂漠化、人口増加といった環境問題の改善が取り組まれる中、これまで育ててきた種が今ようやく世界中で「芽」を出そうとしています。
また、「グローカル企業」「石川県にある一中小企業」という立ち位置にも誇りを持っており、made in Japan、made in Ishikawa であることを表現するため、日本固有の平仮名にこだわりたいと考えました。二重線でデザインされた「め」のロゴマークは、明和工業で作られたバイオマスリサイクル装置、さらにそれによって形成される循環型社会を意味しています。 -
Point 3
コーポレートサイトの制作
第6回アフリカ開発会議でのPRを目的に、まずは英語版サイトから先行して制作がスタートしました。
デザインはクールで先進的で洗練されたイメージが感じられるよう意識し、またマルチデバイスに対応するためにレスポンシブデザインとしました。その際Facebookも導入し、ブランドイメージの広い浸透に努めました。-
弊社 オフィスでお打合せ
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サイトに掲載する素材写真の撮影
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02
その後
新しいロゴマークは地元のテレビCMでも大々的に取り扱われ、明和ブランドは石川県を中心にどんどん認知の和を拡大しています。また、コンシューマー向き製品の「肥炭粉」が「プレミアム石川ブランド」「いしかわエコデザイン賞」を受賞したのをはじめ、その研究開発力は様々な事業にも応用され、世の中に浸透しつつあります。
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03
展開
新しいロゴが名板にデザインされたバイオマス炭化装置は、発展途上国を中心に急速に輸出実績を伸ばしていくことが予想され、「世界のMEIWA」がその名を轟かすにもそれほど時間はかからないでしょう。また、製品パッケージや各種ビジネスツールも徐々に新イメージに統一していき、明和ブランドはより確固たる形を築きあげていきます。
ブランディングを経て
「当社の良さがきちんと表現されていて、サイトを見た人のリアクションが一変した。」(海外担当部長)
「ロゴの評判がとても良く、有名デザイナーからもお褒めの言葉をいただいた。ロゴマークを見せるだけで会社の説明が8割できてしまう」(知財リーダー)
他にも多くの喜びの声をいただいております。これからも、明和工業様が従来持っていた技術力と人間力、それにブランディングがかみ合い両輪となり、循環型社会の実現という夢へ向けてより成長を加速していくことを期待しています。