DIARY | BREST Weblog / by Shuichi Miya - Part 4
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先日、美容室でいつもの美容師とこんな話をしていた。「その人の性格やタイプ・考え方は、目と間合いに現れる」と。

美容師であれば、髪を切るだけでなく、毎日多くの方と会い会話している。そして、その人の好みやタイプを瞬時に掴み、アウトプットとして、技術とクリエイティブで応える。だから、人より敏感に繊細に感じるのだろう。

僕も、面接時においては、最初の雰囲気を大事にしている。その雰囲気というのは、「表情と会話の呼吸」でもある。
それが良いか合うかどうかが一番大事で、その次に技術や経験となる。

デザインに置いては「核心と余白」とも言えるか。考え方は共通している。

 

話は少し逸れるかもしれないが、余白と言えば、以下記事が面白かったので一部転載する(Webmagazine_GQより)
自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏とアウディのデザインも手がけた和田智氏の対談。


和田─日本人は〝ない〞ことを怖がるんですよ。エディトリアルデザインでもそうだし、クルマのデザインでも、例えばボディサイドの余白が怖いとかね。日本メーカーは、とくに経営陣は、その余白に耐えられないんです。普通に見られるのが怖くて。ドイツはメーカーもユーザーも余白のもつ深みや強さに価値を見出すような教育を受けているんだと思います。

岡崎─そういえば、週刊誌とかは余白が少ないですよね。

和田─デザイン本になればなるほど、グラフィックの哲学や思考が入って、余白は増えます。僕はクルマは鏡面だと思っているんです。ガレージから出てきたクルマがパブリックな場所に出ていって、社会を映す鏡になる。実際に景色がボディに映り込むという意味でも鏡だし、いまの社会の時代的な美意識を可視化している。トヨタ車や日産車のボディサイドにはたくさんのラインがあって、面をねじりまくってます。そうなると、映し出される風景も歪む。なんか、社会を反映しているデザインなのかな、と思ったりします。僕は〝普通の原理〞をドイツで学んで帰国後にいろんな人に話しましたが、わかってくれる人ばかりではありません。

岡崎─たくさん線を引いて複雑な面構成をしたほうがデザイナーがよく仕事をしているということになるのかな? 有名な書道家が、漢字の「一」が一番難しいと言っていたけれど、それと似ているかもしれませんね。

1229

本年も皆様には大変お世話になり、ありがとうございました。今年は創業10周年という節目でもあり、僕も29歳で創業してからはや39歳となり、来年は40歳かと思うと時の流れの速さを感じます。当時の1人とは違い、今は14名の仲間と一緒に仕事ができていることも、皆様の温かいご支援があってのことと、心より感謝申し上げます。

BRESTは、ロゴの下に「Branding」と筆記体で書かれています。当初は、ロゴに入れるのは恥ずかしいという想いがあったけど、敢えて入れることでそれに恥じない仕事をしたいという気持ちもありました。まだまだ力不足で理想とするブランディングというものには辿り着けませんが、これからもその理想を追い求めて、BREST一同日々研鑽を積んでいきたいと思っております。

来年には、また新たな仲間が2名加わる予定で、少しでも皆様のお力になりたいと思っております。また、最近お会いできていない方々ともお会いして色んなお話ができれば嬉しいなと考えております。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。それでは、良いお年をお迎えください。

0904

先日、オーストラリアに行ってきました。

シドニー、アデレード、メルボルンの3都市を中心に歩き回ってきましたが、その中でもメルボルンは特に良い街でした。また、メルボルンから車(レンタカー)で1時間ほどハイウェイを走ると、モーニントン半島という場所にたどり着きます。メルボルンが東京だとすると、モーニントン半島は鎌倉・湘南のような避暑地のイメージ。広大なワイナリーやエメラルドグリーンの海。併設のレストランのデザインや料理がなんともクリエイティブで刺激を受けました。そして、自然をそのまま360度感じられる大地では、カンガルーやアシカ、コアラなどのスペシャルアニマルも見ることができました。

人種は多民族国家とあって様々で、町並みもヨーロッパにいるような雰囲気を基本としながら、ところどころにアメリカやアジアなど多文化が入り混じっている印象。9月は冬の終わり頃でしたが、朝はダウンジャケットを着込まないと寒く、昼はシャツ1枚でもOKなほど、気温変化が激しかったですが、湿気がまったくなく、逆に乾燥しすぎて困りesopに駆け込んだ次第。

つらつら止めどなく書いてしまうので、ポートフォリオサイトに写真をアップしました。

「BREST PORTFOLIO」

Australia(Sydney,Adelaide,Melbourne)

0520

日のながい五月になれば、

遥かなる小鳥の歌のこころよく

かの地より こうして遠くはなれては・・・

ジョフレ・リュデルの「カンソ」の始まりのような日。

 

エネルギーを補充するためカメラを持って山へ向かえば、さっそくブルーバードが出迎えてくれる、青と緑の世界。

いい季節になってきた。

 

一歩外へ出れば、予期せぬ出会いや新しい発見が待ち受けている。体感すること、体験することから始まる。

 

喉が乾いていれば、水は体の中にどんどん入っていくが、乾いていなければもう入らない、無理となる。

水と同じように、仕事も「渇望している状態」を作っているかどうか。

0509

先日のイチロー対大谷翔平の対決が幻となって本当に残念だった。今回の対決をシアトルに日帰りで見に行けるプランがあったのでGWの家族サービスも一旦差し置いて単独で行こうと思い、GW前にH.I.Sに駆け込んだが、費用が当初想定の倍以上かかると知り、またGW明けも仕事を休まなければ行けないスケジュールだったので断念したところだった。今後、練習でもいいからイチローを生で一度は見ておきたいと思っている。

なんだろうか、スーパースターや超一流選手は、それぞれ自分のスタイルを持っている。イチローだったら「振り子打法(現在進化系)」、大谷翔平だったら「二刀流」、野茂だったら「トルネード投法」、王だったら「一本足打法」、落合だったら「神主打法」、松井秀喜だったら、んー、「ゴジラ(笑)」。

”バットを振る”、”ボールを投げる” という極めて単純な行為に対して、独自のスタイルを確立している。でも、それらの打法や投法を身につけたから一流になれたのではなく、自分にしかない活かし方を突き詰め、Try&Errorを繰り返した結果だということ。イチローが大谷のマネをしても、うまくいかないし、落合が野茂のマネをしてもうまくいかない(それはそれで見てみたい)

 

何を言いたいか。

 

この単純な行為でさえ、様々な独自スタイルがあるのだから、自分たちの仕事シーンに置き換えてみると、もっと独自スタイルの在り方を生み出せる可能性が無限大にあるんじゃないかということ。

人で例えれば、

売ること・作ること・つなぐこと・考えること・直すこと・書くこと、、、が得意な人。書くことだったら、絵を描くことなのか、字を書くことなのか、、、。字だったら、エッセイなのか、小説なのか、ツイートなのか、キャッチコピーなのか、、、。何を対象にするか、誰に向けてか、メッセージ性は強めか、緩めか固めか、、、。

会社だったら、それらの特性を持った人の集まりに、事業内容、市場ポジション、設備や専門能力などの要素が複合的に絡み合っていて、そこから独自のスタイルを確立していくことになる。これらを紐解き、整理していく行為は、ブランディングにおいても重要な部分だと思っている。

こういった部分から特性が明確となって”思考がクリアな状態”までいけば、後は日々のTry&Errorを繰り返して積み上げていくことになる。野球で言えば日々の練習で正しく調整を図り、より良い状態へ持っていく作業。この状態を「良いコンフォートゾーン」と勝手に名付ける(正しい方向に点を打ち続けられる状態にあること)。逆に「悪いコンフォートゾーン」は、複雑なしがらみや状況もそのままに、挑戦や成長することをやめてちょっとした居心地が良い状態に寄りかかること。

そう考えば、企業ブランディングでの重要な要素は「良いコンフォートゾーンへポジショニングされる状態」とも考えられる。そのポジションもマウントポジションを取れるように徐々に持っていく感じか。

 

BRESTで例えるなら「SHITSURAI -メディカルブランディングプロデュース-」を創業期にローンチした時も、普通にやっていても最初は1人だし、経験もないから市場で勝ち目がないと。その危機感から他にはない特性は一体何なのかを突き詰めた結果、医業経営のコンサル業務に前職時代携わっていたことに行き着き、試行錯誤しながら形を作っていった経緯もある。余談だが医療におけるブランディングでは、「医療法における病院等の広告規制」が関わってくる。つい先日、厚生労働省が医療機関のウェブサイトも広告規制の対象とみなす旨の発表があった。いよいよウェブにも規制が及んできたなという感じで、早速関東圏の医療機関から、その対策相談の連絡が入ってきている。日々、状況や環境も変わっていくので、その対応もしっかりしていきたいと思うところ。

 

話がとっ散らかってきたので、結局何が言いたいかというと、

イチローを生で見たい! もそうですが、

これからも「企業が抱える課題に向き合って、形にしていくこと、笑顔につなげていくこと」が自分たちにできる仕事だと思っています。

 

最後に、

ブランディング支援させていただいている「奏の杜整形外科(かなでのもり)」さんが5月7日に千葉県の津田沼で無事開業されました。これまで順天堂大学病院で実績を積まれ、惜しまれつつも満を持して開業された大沢先生もスタッフも素敵なクリニックです。

Photographer:Jiro Hirayama

Hair Make:Yuzuru miyazawa

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