1月, 2019 | BREST Weblog / by Shuichi Miya
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Monthly Archive: 2019年 1月

0129

すんなりと話が入ってくる(伝わる)人と、話がなかなか入ってこない(伝わってこない)人の違いはなにか。前者の場合、相手軸が基本スタンスで、後者の場合は、自分軸が基本スタンスである。これは、会話のリズムや呼吸とも関係してくる。

そして、デザインとも連動する。

LP(ランディングページ:通称エルピー)のファーストビューを見ても、自社の伝えたいこと、言いたいことばかりに終始しているようなページだと、結局何が言いたいのかわからず、よく考えないと伝わってこない。相手がこう思っているであろうという視点で、会話をするように書かれたものは、すんなり入ってくる。

相手がなんとなくぼんやり思っているであろう感覚を、文字とデザイン(画)に置き換えていく。ここに価値が存在する。

 

そう、お気づきの通り、この文章自体もいまいち曖昧でなかなか入ってこないということに….。

 

↓↓↓ 画像をクリックすると映像が流れます。

Pt Leo Estate: Mornington Peninsula Wineries

0128

今有るものより無いものに、人は思考や目がいってしまう。それは、人間の本能や、今よりもっと良くしたい、過去より未来という本質からそうなるのだろう。実際僕も、今無いものにばかりに考えが及び、それが不安や不満になってしまう。しかし、立ち返ってみれば、今あるものに目をやれば、その大切さに気づいたりもする。

家族や一緒に働く仲間、バカになって笑いあえる友、住む家だって、移動する車だってある。健康だって、青空の朝だって、そのかけがいのない今の環境にちゃんと目をやって思いやりを持つことが大事だと、風邪気味の布団の中で思ったりする。

ブランディングや新規事業の展開においても、外に目をやって何かを探し始めても、何も答えは見つからない。本当に大切なものや核心となるものは、実は足元や内部の奥深くに隠れている。そこを見つけ出し、形にしていく作業がブランディングでもある。

同じ目の前のモノや環境でも、視点や思考を変えると見え方が変わってくる。当たり前にことだが、常に気に留めておきたい。

 

0122

最近、若者気取りの音楽を聴いている(先日まで若者だと思っていたらもうすぐ40歳、自分で文章を書いていて信じがたい)自宅から事務所までの2Kmをイヤホンをつけてスカしながら、冷たい風と徐々に上がっていく体温。行き交う人々の表情や外見からその人の人生の片鱗にアテレコしたり、建物の隙間から差し込む太陽の光にアートを感じながら空を見たりして歩く。ONE OK ROCKの「Stand Out Fit In」でテンションを上げ、ReNの「Shake Your Body」で更にテンションを上げ、Alexandrosの「ワタリドリ」でスバルのCMを想像(笑)して心を落ち着け、事務所に到着する。最近は、ここにACE COLLECTIONが加わる。

このブログで度々、登場する「SHOTARO YOKOYAMA」。以前のブログで鮨を握ってもらった記事を書いたが、このとき僕の右隣の席に一緒に招待を受けていたドラマーがいた。彼は、SHOTAROの友人で、「今どんな仕事をしている?」と聞くと、来月からユーチューバとして活動を始めるという。過去にXJAPANのTOSHIとのセッションもしていたという。ただ、それで食べていけるのかと、僕は正直疑問に思っていた。しかしどうだろう、彼は今、2018.11に「鬱憤」でメジャーデビューしたACE COLLECTIONのドラマーRIKUとして注目を集めている。ユーチューバとしてカバー演奏で人気を集めてから、わずか1年弱でのこと。そのとき話していて、まさかこうなるとは予想だにしなかった。なおさら、これからの活躍が楽しみだ。そして、本当に能力や可能性を秘めている人は、それをひけらかさず、隠し持っているのだと改めて思った。

そんなこんなで、これまで聴いていなかったジャンルを聴くようになりハマっている。

余談だが、ONE OK ROCKの「Stand Out Fit In」【OFFICIAL VIDEO】のコメント欄に、mon fujiという方がこのMVの解説解釈を書いているが、天才だと思った。

以上。

0117

ライフネット生命の創業者出口治明氏の取材記事 「メシ・風呂・寝る」から「人・本・旅」へ。に共感する。

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19821970Z00C17A8000000?channel=DF070420172353

(以前、出口氏の講演を聴く機会があったが、一瞬で”人”を”会場”を惹きつけるそれは、凄かった)

記事について私見を追記するなら、生産性を上げるための時間の使い方において、物理的な業務負担が一方に集中してしまってはいけない。全体としての業務の割り振りや連動性、一体感が必要になってくる。そのバランスやさじ加減については、経営者との懇談時にもよく話題になるが、答えは一つではなく、各企業の特性に応じたカスタマイズや独自システムが必要になる。そして、根底には、相手を思いやる気持ちがあるかどうかも重要だろう。

 

話は逸れたが「人・本・旅」については、以前、このブログでも書いた「モチベーションを上げる3つの要素」とも想いは連動する。

https://brestbrand.com/blog/3427

しかし、先日新年会で朝5時ということがあり、そのまま翌日は這いつくばって仕事に行ったが、力も出ず、頭も回らず帰ってから自己嫌悪に。そのときに思った、本当に疲れた時は「メシ・風呂・寝る」に限るのだと。

0109

先日、美容室でいつもの美容師とこんな話をしていた。「その人の性格やタイプ・考え方は、目と間合いに現れる」と。

美容師であれば、髪を切るだけでなく、毎日多くの方と会い会話している。そして、その人の好みやタイプを瞬時に掴み、アウトプットとして、技術とクリエイティブで応える。だから、人より敏感に繊細に感じるのだろう。

僕も、面接時においては、最初の雰囲気を大事にしている。その雰囲気というのは、「表情と会話の呼吸」でもある。
それが良いか合うかどうかが一番大事で、その次に技術や経験となる。

デザインに置いては「核心と余白」とも言えるか。考え方は共通している。

 

話は少し逸れるかもしれないが、余白と言えば、以下記事が面白かったので一部転載する(Webmagazine_GQより)
自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏とアウディのデザインも手がけた和田智氏の対談。


和田─日本人は〝ない〞ことを怖がるんですよ。エディトリアルデザインでもそうだし、クルマのデザインでも、例えばボディサイドの余白が怖いとかね。日本メーカーは、とくに経営陣は、その余白に耐えられないんです。普通に見られるのが怖くて。ドイツはメーカーもユーザーも余白のもつ深みや強さに価値を見出すような教育を受けているんだと思います。

岡崎─そういえば、週刊誌とかは余白が少ないですよね。

和田─デザイン本になればなるほど、グラフィックの哲学や思考が入って、余白は増えます。僕はクルマは鏡面だと思っているんです。ガレージから出てきたクルマがパブリックな場所に出ていって、社会を映す鏡になる。実際に景色がボディに映り込むという意味でも鏡だし、いまの社会の時代的な美意識を可視化している。トヨタ車や日産車のボディサイドにはたくさんのラインがあって、面をねじりまくってます。そうなると、映し出される風景も歪む。なんか、社会を反映しているデザインなのかな、と思ったりします。僕は〝普通の原理〞をドイツで学んで帰国後にいろんな人に話しましたが、わかってくれる人ばかりではありません。

岡崎─たくさん線を引いて複雑な面構成をしたほうがデザイナーがよく仕事をしているということになるのかな? 有名な書道家が、漢字の「一」が一番難しいと言っていたけれど、それと似ているかもしれませんね。


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