東京に来て、自分のパワースポットがある。
それが、小料理「おわん」
”美味しさ” と” いい空間” 、それにプラスαがある。
ある日、それは突然起こった。
いつも4人でお店を回していが、昨年12月突然2人がいきなり辞めていなくなる。
普段から予約でいっぱいなのに、これから忘年会シーズン年内超繁忙の時に、それは起こった。
それから店主の近藤さんとスタッフの2人が片付けをして帰るのは深夜3時。
そして朝から仕込み。もうこれ以上体力がもたないというギリギリを何度も越え、
それでも新しいスタッフは来ない。僕もカウンター越しに見かねて、
「バイトで皿洗い手伝いましょうか」と手を挙げたが、
「逆にやりにくい」と一蹴される。。。
それから、その辛い時期は続いた…
僕も3年前、同じような経験をしたから、それは他人事ではない。
真っ暗なトンネルの中、一筋の光すら見えない不安。
何か支援ができないかと、WEBやSNSを使った求人も提案したが、
店主のこだわりと思いもある。
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それから、半年。
ひたすら、変わらず鰹節を削り続けた店主に
今、光が射している。
お店に食べに来た静岡出身の女の子、
近くのすし専門学校の期待の星、
それぞれ、お店の想いとスタンスに共感して集まってきて、
今、最高の仲間と仕事ができていると伝わってくる。
幸せな笑顔と空気がそこにはある。
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「運命とは不思議なもので、夢や願いを叶えようと、前向きに強い気持ちで望んでいると、
現実のほうから答えをもって近づいてきてくれることがある」
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と店主の近藤さんは言う。
そのカウンターに置いてある、ワインの名は、
「陽はまた昇る」
経営の本質がそこにはあり、プラスαとして、
見えないものを与えてくれる。