BREST Weblog / by Shuichi Miya - Part 9
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東京オフィス前は、曇天と小雨にもかかわらず桜一色で、街は浮かれています。

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中目黒駅から池尻大橋駅までの目黒川沿いは、連日すごい人。

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ランチによく行く人気の中華屋「鶏舎」もいつもにも増していっぱいで、ご飯にありつくのも一苦労。カウンター隣の人が「早く散ってくんねーかな」と言っていたほど。

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休日の誰もいない事務所で、たくさんの桜と書類の山が咲き乱れ、今、心も頭もとっ散らかっています。

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理想の姿をスケッチしてみる。

スケッチといっても凝ったドローイングのことではなく、箇条書きや落書きのラフスケッチでいい。ワクワク、ドキドキするようなことを、思うままに書いてしまえばいい。プランだ、戦略だ、ブランディングだ、のその前に。すると、行きたい方向、やるべきことは、おのずと決まってくる。それから具体的に落とし込んでいけばいい。最初っからキッチリ完成したものを創ろう!と力むのではなく、ぼんやりなんとなく在るものを、体の内側から外側に出す、デザイナーのラフに近い感覚で。

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意思が固まっている姿は、美しく、力強い。

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枠の中で見上げているか、無限の空で理想に乗るか。

すべては、スケッチからはじまる。

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結局、和食や日本建築、日本らしさに惹かれる。

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その中でも伝統や歴史を重んじながら、今に蘇らせたものに魅力を感じる。星野リゾートやAGORA HOSPITALITIESや中川政七商店が行っている企業スタンスに共感する。日本の古き良きものに息を吹き込み、価値を見出し、新たな顧客層やニーズを創造しているから。それは、宿泊施設だったり、リゾートだったり、プロダクトだったりと。
thumb_DSC05004_1024 ※写真は、それら企業のプロデュースとは関係ありません。

私たち、BRESTの行っている事業も、大変大変おこがましくも、非常に近い感覚でお仕事をさせていただいている。例えば、父親の代で事業を築き上げた会社が、時代変化や社長の肌感覚・体力とともに、社会との接点にズレが生じてきて、フィットしなくなってきた企業を、「デザイン✕経営」によるブランディングで、今一度良さや強みを見直して、社会から求められるようにしていくこと。創業年数が経っている企業の場合、新たにできた新設企業にはない、味(アジ)や色(カラー)が残っていて、それらは個性として存在している。それが良い場合もあれば、ネックになるケースもあるので、吟味が必要になる。ただ、意外にもネガティブ要素だったり、劣等感がある部分だったりが、強みに転じることがある。ポルシェがフェラーリの華やかさがないと劣等感を持っていても、堅実な徹底した車づくりが強みとして別路線で確立したり、個人でも、人前で話すことが苦手だった人がセミナー講師になって生きがいとなったりと、どの角度で物事を見るかによって、その後の展開は大きく違ってくる。

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企業ブランディングという位置で、これからの企業の在り方をともに考え、つくっていくことが面白い。ただ、人生の中で出会える数も限られているので、一つひとつの関わりを大切にしたい。

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仕事をしていく上で、テンションを整えることは大切だと感じる。どうも最近リズムがしっくりこないなー、って感じた時は、以下の3つに立ち返るようにしている。

https://brestbrand.com/blog/3427

これにさらにひとつ付け加えるなら、

【文字を書く】

スマホやPCでなく、手書きで白紙の紙に思ったことを書いてみる。最初はキーボードに打つことに慣れていると何も書けなくなってしまうけど、別に綺麗にまとめようとせず、文法など気にせずただ思うままに書いてみる。最初の1行が書ければ勝ったも同然。そうすると、気づかなかったこと、何となくぼんやりしていたことに輪郭が浮き出てくる。その時は、できるだけ一人の時間をとりたい。

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目標設定がズレていたり、相手のことが見えていなかったり、本当はどうしたかったのか。などが浮き出てくる。

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イヤホンからアドバイスが聞こえてくるわけでも、人が勝手に何かを運んできてくれるわけでもない。

DSC06427自分と向き合い、まずは行動することから、新しい展開がはじまるのだろう。

 

p.s.

自分のボキャブラリーの少なさにがっかりすることがよくあるので(過去のことはほとんど忘れてしまうので笑)、最近はビジネスやデザイン系の本ではなく、小説をあえて読んでいる。繊細な感情や目線を取り入れたくて笑 川村元気氏、同じ年であの感性と文章力すごいなーって思う。

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その時は単なる一コマとしてなんの繋がりもわからなかったものが、あるときそれが点と点で繋がり、紐付き張ってくる。

 

先日、神奈川県民ホールギャラリーで開催された「5Rooms ― 感覚を開く5つの個展」に足を運んだ。

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私たちは日々、頭で多くの物事を判断し行動しているが、「頭」はあらゆる事をコントロールしたがる性質があり、ともすれば自分の「心」で感じたことにさえ干渉しようとする。今展では「頭」でつくられたテーマではなく、「心に響くか」という直観によって選ばれた作家達の作品群が見られる。磁器、漆、写真、シルクスクリーン、インスタレーションと、用いる素材も技法もそれぞれ異なるが、真摯に制作に取り組み、私たちが生きている「今」に向かってメッセージを投げかけている。

「在る」ことへのアプローチ 
として、染谷 聡氏、齋藤陽道氏による筆談トークが行われ、非常に興味深かった。

齋藤陽道さんは、生まれたときからほとんど耳が聴こえないということもあり、紙に会話内容をマジックで書いていき、それをスクリーンに写して、トークするというもの。

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クラムボンやミスチルなどアーティストからも撮影依頼を受ける気鋭の写真家で、個人的にも、その作品や考え方、また被写体への捉え方にとても共感するし、写真自体もすごく自分の好きなトーン。

 

また、小野 耕石氏 ≪Hundred Layers of Colors≫2016  も 感覚を開かされる作品で印象的だった。

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数日して今日、クライアントの工場に足を運んだ。クリエイティブでの表現を求められている仕事のヒントを求めて。最近(というか別に今に限ったことではないが)、プランや方向性、切り口が見えない時は、だいたいモヤモヤしたものがずっとまとわりついているような感覚になる。それは、職業病のようなもので、以前は暗いトンネルを一筋の光を求めて暗中模索していると感じていたけど、体に纏わりつくと表現したほうがしっくりくる。

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いくら考えても、話し合っても、出口や答えが分からない時は、現場・現地に行くことに限る。

IMG_4879 それが、時として無駄だと感じることがあったとしても。

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でもいざ”ポイントに”行けば、予想に反して直感的に心が躍る。

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本当にクライアントが求めていること、また”その先に繋がるもの”は何なのかをゼロベースにしてフラットに捉えると、以外にも近い場所から、”これまでの引き出し”と結びつけてくれることがある。

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切り口や方向性が見えると、あとはプランを詰めて行動するだけなので心地よくワクワクする。「感覚を開く5つの個展」で見て感じたそれと、今抱えている仕事のそれが、紐付き、糸が張ってきた。あとはその糸の上にボールを乗せて弾ませていきたい。

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